麻疹の流行が沖縄から全国に拡大しています。この夏、日本に一時帰国する予定の方々も多いのではないでしょうか。渡航前に麻疹の予防接種を追加で受けておく必要があるかもしれません。摂取する必要があるかどうかは、年齢、接種回数によりますので、下記を参考にして当院にご相談ください。
麻疹にかかると、感冒症状に加え高熱がつづき、肺炎、中耳炎を合併することがあります。また、頻度は高くないですが脳炎に至ることもあり生命の危険があります。
麻疹は感染力が非常に高く、空気感染でうつります。風邪など多くの病気は飛沫感染(咳やくしゃみで出る粒子で感染)で感染しますが、空気感染は粒子がもっと小さく空気で感染します。マスクや手洗いでは予防できません。
**予防接種**
通常、米国の予防接種スケジュールでは生後12~15か月で1回目、4~6歳で2回目の麻疹予防接種を受けます。米国ではMMRという、麻疹、風疹、おたふくの混合注射になり、日本ではMRという麻疹、風疹の混合注射になります。
生後6~11か月の赤ちゃんでは麻疹流行地域への渡航前にMMRを1回接種することが勧められています。尚、この分は通常の予防接種の回数には数えられませんので、生後12~15か月と4~6歳でも摂取する必要があります。
生後12か月以上の児の場合、合計で2回接種することが勧められています。1回目と2回目の間隔は少なくとも28日あける必要があります。
当てはまる方はぜひ渡航前の予防接種をご検討ください。